こんばんは。
今週は反落の一週間となりました。散々引き締めをするとFRBが言い続けてきたにも関わらず、投資かはどうせ景気が悪くなったらすぐ引き締めをやめて、あわよくば緩和に転じるんじゃないかと予想していました。たしかに景気が悪化する中で引き締めを継続するというのは、国民からも不人気で政治家からも国民から支持を得られなくなるのでやめさせようとするでしょう。
過去もそうでした。景気があっかして株価が下がればすぐに「FRBプット」が炸裂します。
しかしこれでは適切なリスクリターンとはならなくなります。
リターンを取るためにリスクを負っているのに、いざそのリスクが表面化したらFRBが助けてくれるならばモラルハザードを起こします。
過度に皆がリスクを取り始めれば当然リターンも下がります。
今は1970年代に似ているとも言われます。当時も凄まじいインフレ率でした。そして何度か波があり、景気が悪くなれば引き締めを途中でやめてまたインフレが再燃するの繰り返しでした。
ボルカーFRB議長は徹底的なインフレ退治に乗りだし、公定歩合を過去最高の12%に引き上げ、プライムレートは20.5%に、失業率は10%を越え景気悪化。そこまでしてようやくインフレ退治に成功しました。
この成功の経験があるので、正しい事はどれかとパウエル議長は分かってると思います。なので中途半端な引き締めはしないとは思うのですが、投資家はいつもの救済が入ると思い株価は反発していました。
次の選挙では共和党が優勢になりそうで、仮にトランプ再選なんて事があれば、まず間違いなくFRBに介入してくるでしょう。
もしそんな事態が起きたならば、インフレは止まらなくなるかもしれません。正しい事がわかっていても、それをできるかどうかはまた別の話です。
インフレはせっかく貯めた財産をどんどんと削ってしまう恐ろしいものです。なんとかこのまま世界的なインフレが落ち着く方向に向かってほしいと思います。