こんばんは。
今日は米国小売売上高の発表がありました。
小売売上高(前月比)-1月
前回-1.1%
予想2.0%
結果3.0%
となりました。
先日のCPIに続き、小売売上高も予想を上回ってきました。
インフレ率は大きく下落して年内には利下げ、なんていうストーリーは徐々に崩れてきました。
2年債利回りは4.6%まで乗せてきて最近の高値を越えそうな勢いです。
一つ忘れてはならないことは、仮にインフレ率が落ちてきたとしても元の世界に戻るという訳ではないということです。
5%くらいのインフレが3年続けば2割近く物価が上がります。もしそこでインフレ率が0%になったとしても100→120円になったものが100円になる訳ではありません。
120→100に戻るためには大幅なデフレにならなければならないのです。
しかし現実的に5%を越えるデフレなどありえないでしょう。
そうなるとこの値上げされた物価水準がニュースタンダードになる訳です。まぁ私が子供の頃はこうして物価が上がっていくのは普通だったんですけどね。今までは物価は低水準にほぼベタピンでしたのでインフレって忘れてしまっていますよね。
インフレは名目上ですから、給料も売上も利益も増えることでしょう。しかしだからといって豊かになるかはまた別の話です、実質ではないからですね。
あと米国のインフレ率は日本よりも高く、給料と物価が上がっていくならばもし日本も同じようなペースで上がらないならば円高にならないとおかしいですね。
アメリカ人の給料が仮に50万→100万になったとして物価も倍になったならアメリカ人は豊かにはなっていません。
その時にもし日本人の給料も物価も上がってなかったとしたら、同じ為替のままならばアメリカの物は倍になることになります。ならばその分だけ円高になるはずですね。そうでないと実質実効為替レートでかなりの円安になってしまいます。
アメリカは金利上昇だからと単純に利回り差だけみて「円安だ」と思っているとひょっとしたら痛い目みるかもしれません。
難しい話しは抜きにして、「信用ならざる人」に貸すときは高い利息を要求するでしょ?
なら何故アメリカは高い利回りだと喜ぶんですか?
ということですよ。